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雑感日記

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護送船団方式

昔はよく聞いた言葉である。

もうこの時代には無縁のものだと思っていたが、まだ残っていたのである、
それも、今最先端のIT業界というから驚きであった。

旧大蔵省によって守られていた銀行業界のようなのが、 「護送船団」 の典型的なものであった。

IT業界の携帯電話端末が総務省との護送船団方式で守られてきたが、
国内は飽和状態、世界では弱い競争力でどうにも難しい時期に突入するというのである。

総務省もようやく見切りをつけて、メーカーには衝撃が走っているという。


その数値を見てビックリした。
シャープ、三洋電機、パナソニック,NEC、京セラ、東芝、カシオ/日立、富士通、三菱電機、の9社。
一応シェアの高い順に並べてあるが、9社で7.1%であるから1社の数字は書くのも気の毒なものである。
こんな大企業が9社も集まって世界のシェアがやっと7.1%である。

トップのフィンランド、ノキア社の35.8%には遠く及ばず、
韓国のサムスン1社の7.6%にも及ばない。

とてもとても、競争できる状況ではないのである。


「日本の携帯メーカーは何度もモデルチェンジをするための膨大な開発費を、
日本独特の通信会社が一定量の端末を買い上げるという制度の下で、Iモード、着唄、カメラ機能などで異様なまでの進化を見せてきた。」

ところが、 「日本独特の仕様を追っかけるうちに「世界の標準」での戦いですっかり立ち遅れてしまった」 のである。

当たり前の話ではあるが、今頃になって「消費者保護」を前面に打ち出すようである。
「国際競争力のあるメーカーが育つには世界の荒波にもまれるしかない。」 とこれは総務省のある幹部の話と紹介されている。

こんな常識的なことが、今までは言われなかったのか。


「総務省が通信会社を守り、通信会社が端末メーカーを守り育ててきた護送船団方式は、国際競争の中で音を立てて崩れている。
日本メーカーで世界で生き残れるのは2社か3社ではないかとの見方が強まっている。」 と記事は結んでいる。


私自身は、今も携帯を持っていないのでよく解らないが、着メロにいろいろあったり、カメラ機能があるなどは、通信機能とは何の関係もないのにとは思っていた。

日本独特のもので、世界の常識ではなかったのである。

若い頃から、世界の常識でお役所の保護とは全く関係のない、むしろ逆風の中で生きてきた二輪業界で育った私には本当に驚きの事実であった。
by rfuruya2 | 2007-07-15 10:59