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雑感日記

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人口減少社会のまちづくり

いつだったか、kwakkyさんが空き家のことに、
一昨日だったか、カバン屋さんが、土地の値下がりの話をされていました。

いずれもわが町緑が丘の話なのですが、これはここ特有の問題でもなくて、世帯数に対して家は今あまっているので空き家が出るのはある意味、仕方がないのです。
土地さえ持っていたらどんどん値上がりして担保価値も上がるという右肩上がりの時代ではなくなってしまいました。
今は、そんな時代の流れにあわせて、『いかにまちを上手に縮めるか』 を検討しなければならぬ時代なのでしょう。

全体は縮める方向でも、戦略的に『選択と集中』が出来るトータルの仕組みを見つけて、
その方向に、官民が協調してことを進めなければ、ただ衰退だけしか残らないのだと思います。
そんな状況の中で、高松丸亀町の話は、具体的、戦略的で、それこそトータルシステムで物事を解決しようというお手本だと思いました。



四国の高松丸亀町商店街とはこんな町です。
ここのまちづくりに深く関わっている、こんな会社があります。

この会社の大株主は丸亀町の商店新興組合で、高松市も5%の株主になっています。
所謂、民が主導する事業に行政が協調している形です。

昨日のフォーラムの講師を勤められた古川康造さんはこの会社の専務さんである。

三木市のまちづくり部のさるとるくんも、度肝を抜かれたという古川さんの説明は
次のような発想から生まれています。

人口減少社会のまちづくり_c0107149_1516214.jpg


土地は個人が所有し個人の思うとおりに使うという従来の発想から、
まちづくりの中に、所有と経営の分離という形を持ち込んで、
人口減少の社会構造に見合った、
如何にまちを正しく縮めるか? という新しい課題に対応した戦略的な取り組みです。

人口減少社会のまちづくり_c0107149_15201035.jpg


そして、具体的には、次のような創意工夫がなされています。
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まだ取り組みは途中の段階ではありますが、
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高松市の税収も町の活性化によって現実に増加し、
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人の賑わいも、徐々に最盛期に近づきつつあります。
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要は、個々の自然発生的な流れに任せたものから、
戦略的な取り組みを行えるような状況を創りあげ、トータルの仕組みとしてのまちづくりをめざした成果の現れだと思います。

時代は縮小の時代に入っている中で、『如何に上手に縮めるか?』というコンパクト化が、今後のテーマだと思います。
そのためには、よく言われる『選択と集中』を戦略的に行える仕組み、
専門的に常に考え続けられる組織としての民主導の会社組織は一つの解決の鍵かも知れません。

古川さんの話には、実際に会社を動かしてきた実績と、成果に裏打ちされた自信に満ちた迫力が感じられました。
それは、そのときだけそのことを考えるのではなく、『まちづくりの専門家』として考え続けた経験に基づくものだと思いました。

やはり、世はソフトの時代です。
アマチュアが集まって、知恵を出してみてもそれは機能しない複雑な難しい時代になっています。
今、民にも行政にも、求められているのは、『人の知恵』、
それが機能する『新しい仕組み』だと思いました。
by rfuruya2 | 2008-11-30 12:35