人気ブログランキング | 話題のタグを見る

雑感日記

rfuruya2.exblog.jp
ブログトップ

粟生線問題のアンケートから思ったこと

★粟生線問題のアンケートが送られてきた。

昨年のアンケートで『次回のアンケートにも協力出来る』と答えた人を対象に送られてきたそうだが、
昨年にアンケートがあったのかどうかも忘れていた。

『粟生線サポーターズくらぶ』というのがあるが、
その加入促進のためのアンケートなのだと思う。

アンケートにはちゃんと答えたし、本調査に対する自由な感想についてもちゃんと記述した。

粟生線問題のアンケートから思ったこと_c0107149_6392145.jpg


アンケートの中にはいろんな資料やチラシが同封されていて
上記はその冊子の中の1枚である。

私個人的に言えば、神戸電鉄は全く関係がないと言っていい。
これはかっての三木鉄道の問題の時もそうだった。
40年間三木に住んでいるが、乗ったことがないと言ってもいいのである。

然し、残すべきかどうかと聞かれたら、『残すべきだ』と明確に答えるだろう。



この資料の傾向を見れば解るように、沿線住民を対象にした乗客数は減少の一途である。
別にこの間神戸電鉄がどうこうしたのではなくて、
世の中の環境がこのように動いたからこうなったはずである。
そんな世の中の趨勢が変わらない限り、乗客数を沿線の住民だけで増やすこと自体に無理がある。

乗って残しますか?乗らないで失くしますか?』などという発想自体に無理がある。
粟生線を失くすと言っているのは、神戸電鉄で私企業である。
粟生線の赤字がどれくらいであれば維持できるのか?
その辺のホンネのところはなかなか開示しないのは当然と言えば当然である。

沿線住民の熱意で、粟生線を残そうと、神鉄が考えるようになればいいのだが、その保証はない。



★これらの日本の少子高齢化、地方の過疎化の問題は構造問題なのである。
そんな構造問題を、個々の努力で何とかしようという『日本的な発想』自体に無理がある。

構造問題は、それを解決出来る綜合システムで解決すべきだと思っている。

個人的には、
上下分離方式』がその解決の方向を示していると思っている。

『上下分離方式』とはどんなことかと思っていたのだが、
鉄道という下の構造とその上を走る電車とは分離する。
下の鉄道は道路のように、国や地方自治体が管理して、電鉄会社はその上の運転を担当するという方式なのである。

別におかしな発想ではナイ。 
路線バスはそのような運営になっていて、バスが走る道には一切関与していない。
鉄道だけが線路までの管理になっている。神鉄もその負担に耐えられないと言っているのである。

従来の鉄道会社は、鉄道収入だけでなく、周辺の土地買収なども含めたトータル経営で維持されていたところが多いはずである。
それが難しい時代になったので粟生線問題も浮上しているのである。


★日本国中に同じような問題はいっぱいあるはずだ。
全ての路線を『上下分離』する必要などない。
国やら県、地方自治体などがそんな仕組みを考えたら自然に解決する問題なのだと思う。

要らぬ道路もいっぱい造ってその維持費を払っていることには何の疑問も感じなくて、
鉄道線路の維持費を払うのはおかしい』などとと思うのはある意味錯覚である。
電車は道路と同じようにいろんな人が利用しているのである。

『上下分離方式』 これを言うと直ちに市の負担が増えるからと、避けて通っているようだが、
ちゃんとまな板の上に乗せて、将来を見越しての議論をやるべきである。
もし、粟生線がなくなったら、道路が混雑して道路予算が増えるのは目に見えている。それは道路だから問題ないと思ってしまうのだろう。


サポーターズくらぶ』 5000人など、別に悪くはないが、根本的な構造問題の解決にはなっていない。
何年か前、三木鉄道を失くしてしまった判断の間違いが、今の粟生線問題に繋がっていると思うべきである。
粟生線がなくなったら、次は北条鉄道が持たなくなる。
至極当たり前の話なのである。


『サポーターズくらぶ』 などに加入する気はない。 
このシステムが構造的な問題の解決にならないからである。
むしろ、おかしな努力などせずに問題点を浮き彫りにして、長期的に耐えうる総合システムを考えるのが政治家の使命である。

私は今
粟生線の未来を考える市民の会』には所属している。
文字通り、粟生線の未来を考えたいからである。
でも、現実はなかなか難しい。
どちらかと言えば目に見える現実的な問題に走ってしまい勝ちである。
by rfuruya2 | 2012-09-27 06:38