久しぶりに竹中さんが新聞で持論を展開している。
小泉さん時代の文字通りの知恵袋であった。
小泉さんは竹中さんの言う通りのことを独特の実行力で展開した。
味方からも鉄砲を向けられることが多かったが、打たれ強く、且つ議論に強かった。
今までにない政治家だったし、私は好きだった。
特に、文句を付けられたときの答え方が、理路整然として歯切れがよく心地よかった。
アタマの良さがはっきりと、目に見えて解った。
その竹中さんが、自民党の惨敗の原因を聞かれて、
「郵政民営化のような国論を二分する大きなテーマを打ち出せなかったこと。
教育再生なら「東大民営化」を打ち出せばよかった。これなら賛否が割れる。
政治はワンフレーズでなければ駄目。政策は複雑で難しすぎて、国民に全部理解してもらうのは無理。」
確かにそうかも知れぬ。最終的に投票はどちらかに決めねばならぬ賛否の結論がはっきりしているほうが解りやすくていい。
「今後の国会審議で、民主党が建設的な意見を出せば、自民党は丸呑みすれば言い。霞ヶ関主導の政策決定から政治主導に大幅に変えるチャンスだ。」 と述べている。
これも、現状を肯定下上で、発想が前向きで面白く論旨も解りやすい。
こんな竹中さんの発言を聞いていると、一人の参謀の力の大きさを実感する。
残念ながら、今の安倍内閣に具体的な方向を打ち出す参謀がいないような気がする。